\みなさま!ありがとうございます!/
オープン以来ご利用者数6,326名突破!(2026.8)
畳の部屋で過ごしてみよう|民泊で体験する日本の暮らし

日本を旅行すると、「畳」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
旅館の和室や日本の家で、床一面に敷かれている四角い敷物。それが畳です。
畳は、単なる「日本らしいインテリア」ではありません。
日本では長い間、畳の上に座り、食事をし、家族と話し、そして布団を敷いて眠るという暮らしが行われてきました。
現在の日本ではフローリングの住宅が増え、畳のない家も珍しくありません。
だからこそ、畳のある民泊に泊まることは、現代の日本旅行では少し特別な体験になります。
観光地で「日本を見る」のではなく、日本の家で「日本の暮らしを体験する」。今回は、そんな畳の魅力を紹介します。
畳とは?

畳は、日本で古くから使われてきた伝統的な床材です。
一般的な畳は、表面の「畳表(たたみおもて)」、内部の「畳床(たたみどこ)」、そして周囲の「畳縁(たたみべり)」などから作られています。
畳表には、昔から「い草」が使われてきました。い草で作られた畳には独特の香りがあり、フローリングとは違った柔らかな感触があります。
畳の上には、靴を脱いで上がります。そして、椅子ではなく床に直接座ったり、座布団を使ったりします。夜になると、畳の上に布団を敷いて眠ることもあります。
つまり畳は、「床」であると同時に、日本の生活そのものを支えてきた場所なのです。
畳はどうやって作られる?

普段何気なく歩いている畳ですが、一枚の畳ができるまでには、さまざまな工程があります。
畳表には、主にい草などの素材が使われます。い草を加工し、糸を使って畳表に織り上げ、それを畳床に合わせて仕上げていきます。
さらに、畳は部屋に合わせて寸法を調整します。日本の住宅では、部屋の大きさや柱の位置などが一軒ごとに異なることがあるため、畳もすべて同じ大きさというわけではありません。
現在は機械化されている工程もありますが、畳の製作や仕上げには職人の技術が必要な工程もあります。
日本の畳は、工場で大量生産された製品をただ並べるだけではなく、長く培われてきた技術によって作られてきたのです。
畳は「使い捨て」ではない。エコなインテリア材
畳の面白いところは、古くなったらすべてを捨てて新しいものに交換するとは限らないことです。状態に応じて手入れをしながら、長く使うことができます。
代表的な方法が「裏返し」と「表替え」です。
裏返し
畳表の表面が傷んできたときに、一度畳表を取り外して裏返し、まだきれいな面を表にして使う方法です。
畳床をそのまま活用できるため、畳全体を新しくする必要がありません。
表替え
畳表が傷んできた場合には、古い畳表を新しいものに交換します。畳床はそのまま使用します。
新畳
畳床まで傷んでしまった場合などには、畳そのものを新しくします。
このように、畳は状態に合わせて必要な部分を交換しながら使うことができます。
これは、使えるものをできるだけ活かし、手入れをしながら長く使うという、日本の昔ながらの暮らし方の一つです。
「エコ」という言葉が今ほど一般的ではなかった時代から、畳にはこうした考え方がありました。
もちろん、畳の環境負荷は素材や製造方法、廃棄方法などによって異なります。それでも、畳床を活かして畳表を交換しながら使い続けられることは、畳の大きな特徴です。
畳を支えてきた「畳屋さん」
日本には、畳を作ったり、修理したり、張り替えたりする「畳屋さん」があります。
昔の日本では、地域に畳屋さんがあり、住宅の畳の手入れをすることも珍しくありませんでした。
畳が傷んだら畳屋さんに相談する。畳表を交換する。必要なら新しい畳を作る。こうした仕事によって、日本の家の畳は長く使われてきました。

ところが、現在の日本では和室のある住宅が減り、畳そのものの需要も縮小しています。
厚生労働省の資料でも、畳需要の大幅な縮小や後継者不足、廃業の進行が課題として挙げられています。
つまり、畳はメンテナンスをしながら長く使える一方で、その畳を作り、修理し、手入れする技術を持つ職人が減っているという現状があります。
これは少し不思議なことです。長く使える、環境にも配慮した暮らしの道具である一方、その文化を支える人が少なくなっているのです。
畳のある家が減ることは、畳そのものが減るだけではありません。畳を作る技術、修理する技術、そして畳を大切に使う文化を次の世代に伝える機会も少なくなります。
だからこそ、今も畳のある場所を訪れたり、実際に畳の上で過ごしたりすることには意味があります。
もう一種類の畳、琉球畳とは?
日本の住宅や民泊では、「琉球畳」と呼ばれる畳を見かけることもあります。

一般的な畳は長方形ですが、琉球畳として紹介されるものには、正方形で畳縁のないタイプが多くあります。2色の畳を交互に並べることで、市松模様のように見えることもあります。
ただし、ここには少し注意が必要です。
本来の「琉球畳」は、「七島藺(しちとうい)」という植物を使った畳表で作られたものを指します。七島藺は一般的ない草とは異なる植物で、丈夫なことが特徴です。
一方、現在の住宅や宿泊施設で「琉球畳」と呼ばれているものには、一般的ない草や和紙、樹脂などを使った「縁なし畳」も多くあります。
そのため、「七島藺を使った本来の琉球畳」と「琉球畳風の縁なし畳」は、厳密には同じものではありません。
七島藺という希少な素材
七島藺は、一般的ない草とは異なる植物で、丈夫な畳表を作るために使われてきました。
現在も七島藺の生産は続けられていますが、生産者が少なくなっており、希少な素材となっています。
畳の部屋では何をする?
では、実際に畳の部屋に泊まったら、何をすればいいのでしょうか?
答えは、特別なことをする必要はありません。むしろ、普段の日本人がしてきたように、ゆっくり過ごしてみてください。

1.畳に座ってくつろぐ
まずは畳の上に座ってみましょう。
日本では、畳の上に座って家族や友人と話したり、テレビを見たり、お茶を飲んだりすることがあります。
座布団が用意されていたら、畳の上に置いて使ってみてください。
椅子に座るのとは違い、床に近い場所で過ごすことで、日本の家ならではの感覚を楽しめます。
2.畳の上でお茶を飲む
日本のお茶を買ってきて、畳の部屋で飲んでみるのもおすすめです。
緑茶、ほうじ茶、玄米茶など、日本にはさまざまなお茶があります。
大阪なら、堺の茶文化を訪ねてから、宿泊先で日本茶を楽しむのもおすすめです。
観光地のお茶屋さんで飲むのとは違い、宿泊先でゆっくりお茶を飲むと、「日本の家で過ごしている」という感覚をより楽しめます。
※宿泊施設によってルールが異なるため、飲食や荷物の扱いなどについては、宿の案内を確認してください。
畳の上では「正座」も体験してみよう

畳の上で食事をするとき、日本の伝統的な座り方として「正座」があります。
正座は、膝をそろえて座り、足の甲を床につけて、その上にお尻を乗せる座り方です。茶道や和食の席など、改まった場面で使われてきました。
ただし、現代の日本の家庭では、畳の上だからといって必ず正座をするわけではありません。家族や友人とくつろぐときには、あぐらなど、楽な姿勢で座ることもあります。
旅行中に畳の部屋で食事をする機会があれば、無理のない範囲で正座を試してみるのも、日本の文化を体験する一つの方法です。
正座は慣れていないと足がしびれるよ。無理しないでにゃん
3.畳の上で寝る

畳の上に横になってみるのも、日本の暮らしを体験する方法の一つです。
畳は、床に直接座ったり横になったりすることができるように作られてきました。
就寝時には布団が敷けるタイプの民泊であれば、布団を敷いて寝るのもおススメです。
昼間は畳の部屋で座ったり、お茶を飲んだり、家族や友人と話したりする。
夜になったら布団を敷いて眠る。
これは、日本の住宅で長く行われてきた暮らし方の一つです。
▼関連記事▼
日本の布団で寝てみよう|民泊で体験する日本の暮らし
畳の部屋で気をつけたいこと
畳の部屋では靴を脱ぐ

畳の部屋を利用するときに大切なのが、靴を脱ぐことです。
日本の家では、玄関で靴を脱いでから室内に入る習慣があります。
特に畳は、直接座ったり、横になったりする場所です。そのため、靴を履いたまま畳の上に上がることはありません。
民泊でも、玄関で靴を脱ぎ、室内ではスリッパや靴下、裸足などで過ごします。
「なぜ日本では靴を脱ぐの?」については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▼関連記事▼
日本の家ではなぜ靴を脱ぐ?|民泊で体験する日本の暮らし
キャリーケースを畳の上で引きずらない

キャリーケースの車輪で畳を傷つける可能性があります。
畳の上では絶対に引きずらず、フローリングの上などの宿泊施設が指定している場所に置きましょう。
畳の上で飲食するときはこぼさない
畳に飲み物などをこぼすと、シミになることがあります。
畳の上で飲食する場合は、特に注意してください。
万一、畳を汚した際は必ず宿泊施設に連絡をしましょう。
畳の縁を大切にする

畳の周囲には「畳縁(たたみべり)」と呼ばれる部分があります。
昔から「畳の縁(へり)を踏まない」という作法があります。
特に茶道などでは、畳の縁を踏まないことが作法の一つになっています。
畳の縁を踏まないのはなぜ?
日本の和室では、「畳の縁を踏まない」という作法があります。
もともとは、畳の端を傷めないという実用的な意味がありました。また、茶道などの礼儀作法としても大切にされ、相手の家やその空間を尊重する意味もあります。
昔の畳縁には家紋が入れられることもあったため、そこを踏まないようにするという考え方もありました。
現代の住宅では、畳の縁を一度踏んだからといって失礼にあたるとは限りません。ただ、旅館や茶室などの和室では、畳の縁を避けて歩いてみると、日本の伝統的な作法を実際に体験できます。
現在の日常生活で必ず守らなければならないルールというわけではありませんが、和室では畳を大切に扱うという意味でも、できるだけ縁を踏まないようにするとよいでしょう。
畳の部屋に泊まるということ
海外から日本を訪れると、東京タワー、京都の寺社、大阪城、道頓堀など、たくさんの観光地を見ることができます。
もちろん、それらを訪れることも日本旅行の大きな楽しみです。
でも、日本を知る方法は「観光地を見る」ことだけではありません。
靴を脱ぐ。畳に座る。座布団に座る。日本茶を飲む。布団を敷いて眠る。
こうした何気ない行動の中にも、日本の文化や暮らしが詰まっています。
特に民泊では、ホテルとは違い、日本の住宅に近い環境で過ごせることがあります。
畳の部屋があれば、ぜひスマートフォンを置いて、少しの時間だけ畳の上でゆっくりしてみてください。
「日本人が家で過ごす時間」を、旅行者として体験してみる。それも、日本旅行の一つの楽しみになるとうれしいです。
まとめ|畳の上で、日本の暮らしを体験しよう
畳は、日本の暮らしを象徴するものの一つです。
い草などを使って作られ、職人の技術によって仕上げられてきました。
そして、古くなったらすべてを捨てるのではなく、裏返しや表替えなどのメンテナンスを行いながら、長く使うことができます。
畳は、今も日本の暮らしの中に残っている伝統であると同時に、次の世代へ残していくことが課題となっている文化でもあります。
だからこそ、畳のある民泊に泊まったら、ぜひ実際に畳の上で過ごしてみてください。
日本を訪れるときは、ホテルだけでなく、畳のある民泊を選んでみませんか?
きっと、日本旅行の思い出が少し違ったものになるはずです。







